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テンプレートマッチング

 この前、面白い記事を見つけた。何でもトンネルの保守管理に防犯技術が使われているというのだ。一体どういう話なのだろうか。

 こちらの記事なのだけれど、まずは施工後の一番良い状態を3Dでスキャニングしておく。その次に一定時間経過した後、また以前と同じアングルで3Dスキャニングをする。この2つの差異を計測し結果表示することで、どの変の変化が一番大きいのかを見極めるというものだ。
 記事にも書いてあるのだけれど、一番重要な事は、人間の目視では判別できないくらいゆっくりした変化でも判別する事ができるようになる、という点。これらも以前のデータがあってこれを比較することを通じてのみ実現できるものである。

 記事では、3Dスキャニングはいいとして、過去のデータと現在のデータとをマッチングさせる方法が難しい、と書いてある。これについては確かに記事を読んでいてどうやってやるのだろうなと思っていた。
 素人考えでいけば、緯度と経度をGPSでも何でもいいので、まずは正確に計測すると。場合によってはその計測ポイントに石を埋めてしまう。あとは、目標になるところに2,3個石を入れておけば、そことの距離を計算していくことでかなりいいラインまでは行けるような気がする。
 ところが、ここで出てくるのが防犯技術だというのだ。より具体的にいえば、防犯でも画像処理の技術で、テンプレートマッチングという技術なのだそうだ。

 テンプレートマッチングとはその名の通り、テンプレートに対して現在の画像をマッチングさせて、似ているところなどを検出していく技術。防犯カメラでいえば、群衆の映像の中から犯人を見つけ出すなど、映像解析の分野で使われているとの事だ。
 この精度について、残念ながら現在の技術段階においては、動画レベルではまだまだ実験段階という認識なのだけれども、犯罪捜査の第一線では既に使われているし、静止画、というか写真という観点でいえば、リアルタイムに検知をする必要も無いので、かなりの精度を得られるという話もある。

 この記事では、この画像処理技術を応用して過去データと現在のデータをマッチングさせようという話のようだ。何とも大胆な発想だけれどもこれが実現すれば、3Dスキャンの精度、先ほど述べたところでいえば、何か計測地点に石を埋め込んでおいてなるべく1回目にスキャンした状態を再現しながらやる、というような必要がなくなるのだ。何しろ画像ベースでマッチングしてくれるのだからその辺の変な神経をつかわなくていい。

 これは現場実務者にとっては大変楽で、大変楽だという事は誰でもできる、ひいては計測データの収集も加速度的に進む、という事になる。新しいアイディアは既存のアイディアの組み合わせだといっていた人がいたけれども、当にそうだなと納得した訳である。

| kulo. | 08:00 | comments(0) | - |
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